【読書ブログ】「LEARN LIKE A PRO 学び方の学び方」
どうも、マサヨシです。
ついに、令和3年度下期基本情報技術者試験の申し込みが始まりますね。
今年の春からシステムエンジニアになったばかりである僕にとって、基本情報技術者の資格を取ることは目標のひとつでした。
4月ごろから勉強を始めてはいたものの、仕事が大変だったり、いろいろあってメンタルが落ちたり(本当にいろいろありました)したこともあって、しばらく勉強していない期間ができてしまいました。
ということで僕は今、基本情報技術者試験の勉強をまた一からスタートするようなところにいるわけです。
その一方で、システムエンジニアになりたての僕はこんな悩みを抱えていました。
「覚えなきゃいけないことが多すぎる...!!」
そう。Python、React、C#、、、このたった3ヶ月で、今まで触ったことのないような言語やフレームワークをたくさん勉強させられてきました。
プログラミングは楽しいし、実務を通して勉強させてもらえることに何の不満もない(それどころか、こんな初心者に仕事をくれてありがたい)のですが、新しいことを覚えようとするたびに、「もう少し要領が良ければ覚えるのも早いのにな」と思うことがたくさんあります。
つまり、今の僕の課題は、
「効率の良い学習法が知りたい!」
というところになります。
本の概要
「LEARN LIKE A PRO 学び方の学び方」は、勉強への取り組み方を変えることで優等生となった2人の筆者が、科学的な視点から効率の良い学習法を解説するという内容になっています。まさに、今の僕にぴったりな本だと思いました。
ということで、この本を書店で見つけた僕はさっそく読書をスタート。
『LEARN LIKE A PRO
— マサヨシ (@masayoshi_tozan) August 29, 2021
学び方の学び方』
こちらを読んでいきます。 pic.twitter.com/YrmkFyKZnj
味気ないツイートを投稿して1週間、読了したのでこの本から得た知見を3つにまとめたいと思います。
1. 学習とは、集中モードと拡散モードの繰り返しである。
2. 長期記憶を形成するためには思い出すことが重要。
3. 自律心を高めるのではなく誘惑を減らせ。
こちらについて、ひとつずつ解説していきたいと思います。
学習とは、集中モードと拡散モードの繰り返しである。
脳には思考と学習について完全に異なった2種類のモードがあるといいます。
ひとつが集中モード、もうひとつが拡散モードです。
集中モードとはそのままの意味で、物事に集中して取り組んでいるときに働いているモードです。
拡散モードとは、集中モードとは逆で、さまざまな事柄が頭の中に漂っているモードのことを言います。(僕はこれをぼんやりとしている状態だと解釈しています。)
学習、特に複雑なことを覚えようとしたり、難しい問題に取り組むにはこの2種類のモードが非常に重要です。
問題に取り組むとき、まず集中モードで解いていこうとします。
このとき、簡単な問題であれば集中モードだけでなんとかなります。
しかし、考えてもなかなか解けないような難しい問題に当たったとき、集中モードだけではどうにもならないことがあります。
ここで拡散モードの出番です。
考えるのをいったんやめて頭を休ませるとき、脳は拡散モードに切り替わっています。
「拡散モードではさまざまな事柄が頭の中で漂っている」と書きましたが、実はこのとき頭の中では無意識に整理が行われ、考えやアイデアどうしが結びつけられています。
これにより、休憩を終えてまた学習にもどる(集中モードにもどる)とき、「あ、そういうことか!」と気づくことができるのです。
僕はシステムエンジニアとして仕事をしていると、こういった場面がかなりあります。
エラーに悩まされ、集中していろいろ試してみてもダメ。とりあえず休憩する。
そのときふと、「あ、そういえばアレ試してないかも」と思いつき、試してみると大当たり。
このときおそらく、集中モードで狭くなった視野を、拡散モードでいったん引いたところから物事を整理できてるんだと思います。
しかし注意点が一点あります。
休憩中はスマホを見てはダメです。
スマホを見ているとき、実は人間の脳は十分な休憩ができていないそうです。
なので、いったん休憩と言いながらスマホを見ていると脳は拡散モードに入れず、問題解決が遅れたり疲れたりします。
あとで触れますが、学習中、仕事中はスマホをどこかに遠ざけるのが一番かと思います。
長期記憶を形成するためには思い出すことが重要
みなさんは英単語や歴史上の人物などを覚えようとするとき、どのように覚えるでしょうか?
ひたすら参考書を見て覚える、といった方法は一番コスパが悪いそうです。
何かを覚えようとするとき、もっとも重要な行動は「思い出そうとすること」です。
本書ではこれを「回収作業」と呼んでいます。
人間の脳は一度覚えたことを思い出そうとすることで、より強く記憶に定着すると言います。しかもそれは回収作業を繰り返すほど効果が高いのです。
さらに、回収作業をすることにより、ちゃんと覚えているかどうかのフィードバックができることもポイントです。
このフィードバックがあることで「間違えたところをより復習しよう」「学習の方法を変えてみよう」といった、次の行動にもつなげることができるため、回収作業は重要なんですね。
学習する際は問題集や単語帳など、答えを隠した状態で自力で思い出すような教材がかなり重要だと言えます。
ちなみに基本情報技術者試験は公式が過去問をアップしており、無料で見ることができるので、それを解いていくのが一番コスパが良さそうです。
自律心を高めるのではなく誘惑を減らせ
自律心とは「自分を律する心」。やるべきことが目の前にあるとき、どんな障害や誘惑があっても負けずにこなすことができる精神のことを言います。
自律心があれば、目標に向かって努力し、結果を出すことができるはずです。
試験でいえば、疲れていても自分で決めた時間を勉強し、それを試験日まで継続し、試験でみごと合格を取ることができるでしょう。
断言しますが、僕は自律心がめちゃくちゃ弱いです。
学校でもらった宿題を家で集中して取り組めたことの方が少ないし、仕事中に頭の片隅で「今夜は筋トレをしよう」と思っていても、いざ帰ってくると「今日は疲れてるからやめよう」などといって逃げることがよくあります。
僕のような自律心の弱い人間はどうすればいいのか。
それは、自律心を高めるのではなく、やるべきことのハードルを下げることが重要です。
ハードルを下げる方法は2通りあります。
ひとつは、やるべきことを始めやすくすること。
たとえば、「帰ってきたら整頓された机の上に問題集とノートが開いた状態で置かれており、すぐに勉強を始められる状態にしてある」「床の上にヨガマットを常に敷いており、すぐに筋トレを始められる」というように、スタートのための動作を少なくすることが重要です。
「やる気は入れるものではなく、勉強中に湧いてくる」といったことが言われているように、とりあえず始めてしまうことが重要なので、やらなければいけないことはハードルを下げるといいと思います。
二つ目は、障害や誘惑を排除すること。
勉強できない原因が「すぐにゲームを始めてしまうから」だったら、ゲームを隠してしまう。「スマホをこまめに触ってしまうから」だったら、スマホの通知を切ってどこかに遠ざけてしまう。
といった具合に、何か障害になっているものがあるならそれをひとつずつ排除していくと、もうやるべきことをやるしかないという状態に持っていくことができるはずですので、こちらも効果的かと思います。
先ほども述べたとおり拡散モードに入るためにはスマホが邪魔ですが、僕はついつい触ってしまうため、仕事中や勉強中は通知が聞こえないようにして遠くにしまうようにしています。
まとめ
本書で紹介されている内容は学習者向けの内容ではありますが、仕事に取り組むときにも使えるノウハウがたくさんつまっていると思います。
学校でいい成績をとりたい、仕事で結果を出したい、という人は読んでみてはいかがでしょうか?